

同じ組織にいると、良くも悪くも同質化していく部分があります。
当然なことでありながら、不自然な事でもあります。
ふと、外の世界に顔を出した時、
「世の中にはなんといろいろな人がいるのか!」
とびっくりした事はありませんか?
本来人は、「みんな違ってみんな大変」というくらいの多様性があります。
同質化する事で効率や安心感、連体感も生まれますが、それは多様性に対する
感度を鈍らせることにもつながります。
グローバル化する日本の中で人の多様性に心地よく目覚め
思考を活性化させるプログラムです。
- 概要
- 1つの作品を多数で対話しながら鑑賞し、お互いの価値観を引き出しあい、共有するプログラム。
- 適正人数
- 3~10人
- 実施日数
- 半日~1日

- ミッション、ビジョン、バリュー、企業メッセージ等、テーマとして軸に置きたい言葉を選定します。
- その言葉に合わせた鑑賞作品を選びます。
- 数名でじっくり、作品を鑑賞し、自分が思ったことを「言葉」にだしていきます。
- さらにじっくりと鑑賞し、自分の思いが変わっていく様子を感じつつ、他人の捉え方の多様性から刺激をもらいさらに思考を深めます。
- 自分にとってその作品を言い表すのにもっともしっくりくる言葉を1つ選びます。
- なぜ、その言葉がしっくりくるのか、自分の経験、価値観などと照らし合わせてまとめていきます。
- お互いの意見を共有していきます。


- 同じものをみて、これだけの多様な解釈があり得るのか、と興奮した
- 自分の「モノの」見方が改めて分かった気がする
- じっくりとひとつのものを見て言葉を探す、という事を普段の仕事の中ではやらないので新鮮だった
- 自分の使っている語彙がとても狭くなってしまっている事を感じた
- 左脳と右脳を両方使っている感じがした
- 自分と会社のつながりについて考えるきっかけになった
- 「観る」という事は体力が必要だと感じた
- 自分の意見を言うのははじめは恥ずかしいが、慣れてくると楽しい
- チームビルディングに役立つ研修だと感じた
- 絵は自由に見ればいい、という言葉の意味がよくわかった
- 感じる事を忘れていた気がする。感じる気持ちがよみがえってきて新鮮だった。
ポーラ・オルビスホールディングス 役員向けプログラム 実施カリキュラム
「美」とはなにか?について考えることをテーマに作品を選定
また、同時期に開催されていたポーラ美術館「肖像の100年」展を併せて鑑賞
場所は箱根にあるポーラ美術館。
鑑賞プログラム実施場所としてはこれ以上ない環境をご提供いただきました。
参加者:5名
ファシリテーター:HRI小島潤子
「肖像の100年」展による鑑賞プログラム
- 10:30~11:00 プログラムの目的 鑑賞とは何か?
- 11:00~11:50 鑑賞体験① 作品のコピーを利用して、鑑賞を味わう
- 11:50~12:50 昼休み
- 12:50~13:30 鑑賞体験② 展覧会会場を回って、自分の力で鑑賞する
- 13:30~14:30 鑑賞体験③ 自身の鑑賞を全員で共有する
- 14:30~15:00 全体のまとめ 鑑賞が日々にどう役立つのか
「美」とはなにか?について考えることをテーマに作品を選定
- 1.オープニングセッション
- 今回のプログラムの目的をお伝えします。
ポーラ・オルビスホールディングスは「美意識経営」を掲げており、
企業ミッションの言葉の中にも「美と健康」という言葉が登場します。
正解があるわけではありませんが、各役員の方が日々考えている
「美」というものについての捉え方を共有し、
お互いに刺激しあって頂く、という事が今回のゴールです。
また、折角錚々たる作品が居並ぶ美術館での実施になりますので、
「鑑賞する」という事についても考えていただき、
感じることへの扉を開いて頂きました。 - 2.代表作を使っての鑑賞タイム
- 今回の企画展にも出品されている作品から選び出された
1つの作品をじっくり観る、という体験を味わいます。
まずは、思った事をどんどん口に出してもらいます。
「すき」「きらい」「疲れている」など、
単語レベルで思考をどんどん言葉にしていきます。
続けていくと、すこしずつ、出てくる言葉が変わってきます。
「悲しみととまどい」「絶望」など言葉に個人差が出てきます。
そこで、なぜその言葉が出て来たのか、を掘り下げつつ
思い思いにストーリを描いて語って頂きます。
「この人は激しい恋をしている」
「この人は人生に疲れている」
「大丈夫?どうした?と、声をかけてあげたい」
「家庭に色々と問題があったけれども仕事では成功している」
など、様々なストーリーが出てきます。
オブザーブされていた役員の方いわく
「個人のキャラクターがよく出ているストーリーだ」と。
(写真3)
作品を観るという行為は、そこに自分を投影する行為です。
同じものを見ながらも反応が違うということは、
それだけ皆さんの人生が違うということであり、
同じ空間を共有していても、経験はバラバラのものになるという事です。
当り前だと思っていたことが実は当たり前ではない。
人は違うとはいえ、その違いを日々の生活の中では
ぶつけあわないようにしている。
改めて違いを知る事でその人を深く理解したような気持ちになる。
などの体験をして頂きました。
また、1枚の絵をじっくりと鑑賞することで、
時間とともに絵と自分の関係性が変わっていく事も体験します。
じっくり見るという事は、絵との関係性を構築する事であり、
自分というものをじっくりとそこに投影していく事でもあります。 - 3.美術館の中で好きな絵をじっくり鑑賞タイム
- お昼をはさんで、午後は各人、画板とシートと鉛筆を手に、
企画展の中を45分ほど回ります。
みなさんバラバラの作品の前で立ち止まり、それぞれに鉛筆を動かしております。
鑑賞にあたっては専用のシートを利用して言葉をまとめていきます。
選んだ作品はみなさんバラバラ。
(一緒にならないように、と、お互いへの配慮もあります)
選ばれた作品は・・・
*シャイム・スーティン「青い服を着た子供の肖像」
*レオナール・フジタ「自画像」
*パブロ・ピカソ「帽子の女」
*常設展から日本の作家の絵
など、なかなか個性的です。
どうして選んでいただいたのか。どんな対話をしたのか、それぞれお話いただきました。
- ~シャイム・スーティン「青い服を着た子供の肖像」を選んだ方のお話~
- ぐるぐると回っていたら、なぜか眼があった。
なんでこんなに挑発的にこちらをみるのだろう、と不思議に思った。
ずーっと見ていたら、こんな表情の子供が自分の中にも居ると気付いた。
自分の中にいるその子と話をする事を意識して少し会話をしてみた。
「どうしたんだ?」「なんでそんな顔しているんだ?」
自分では普段しないようにしている顔かもしれないけれど、実は心の中に挑発的な視線で世の中に挑んでいる自分がいるのかもしれないと考えた。 - ~レオナール・フジタ「自画像」を選んだ方のお話~
- 自画像か、と思って通り過ぎたが、藤田は嫌々針仕事をしているのかしら?
と思って気になって近づいてみた。
妻を亡くした寡男の悲哀が表現されているか?などとも思った。
ところが、近づいてみると熱中して針仕事をしているのだ、と考えが変わった。
なぜ、そう思ったか。それは口もと。口元がちょっと尖がっている。
これは、僕も小さい頃に記憶があってプラモデルを作ったりしていると、1日時間を忘れて過ごしていた。その時の雰囲気とか表情なんかが表れている気がしている。
時間を忘れて熱中している時間を思い出して、今の仕事に対する感覚との違い何かを改めてかんじていたりした。
自分の中にある、熱中できるパワーみたいなものをなつかしく思い出していた。 - ~常設展から日本の作家の絵を選んだ方のお話~
- 他の人に絵を見ているところを見られたくなかったので、あえて離れたところにあるこの絵を選んだ。
でも実際、ぐっと引きつけられたのも事実。
色々考えずに、感性で選ぼうと思った。
「なんかいいなあ」「日本っていいなあ」「こういう女性っていいなあ」という感じ。なつかしい、という気持ちもあるんだと思う。
今まで、絵を見ても「ルーブルでモナリザを見た」という表現で終わってしまい、全く自分の言葉で語っていなかった。絵を見に行く事=知っている人や有名な人の作品をどこで見たのか、という経験でしかなかった。
今日は、難しい事を考えずとにかく感性にまかせて絵を見てみるという事を体験したかった。自分なりに絵を見たという感じがしていて満足。 - ~パブロ・ピカソ「帽子の女」を選んだ方のお話~
- おもしろいなあ、という感じ。インパクトがあった。
この女性と著者はどんな関係なんだろう、と想いを馳せた。
どういう会話をしたら女性のこういう表情を引き出せるか、を考えた。
普段、女性社員と接する事が多いので。
とてもイキイキして、自分に自信をもってくれているような表情。
こんな表情を自分の周りにいるスタッフにも持ってほしいなあ、なんて考えていた。
絵を見るという事は個人的な経験でもすばらしい経験になりますが、感じた言葉を共有することでその体験はさらに豊かな経験になります。その経験は人の多様性への気づきにもなります。












