5月23日(土)
早くも第8回目を迎えたSPS(ソーシャルパワーセッション)。
今回は「ゆたかさ」を軸に“草の根「市民ファンド」が社会を変える”というテーマでお届けしました。パネラーは、「草の根市民基金・ぐらん」でご活躍されている奥田裕之さまです。
いつも通り、HRIモーリー(守屋)のアイスブレークではじまりはじまり!!

めでたく和んだところで、本編に入っていきます。
HRIセミナーセッション
今回は「ソーシャルキャピタル~ゆたかさを育む新たな力~」というお題で
HRIのあじー(東)がお話させて頂きました。

日本のNPOの現状や日本人の寄付文化について、欧米との比較などを通して考えます。
知っているようで、実は知らなかったソーシャル活動の全貌・・・活動の意義や意識の持ち方、そして手段をしっかり浸透させることが、これからの社会を変えていくキーなのかも知れません。
<参加者の方々の声>
●今回はソーシャル活動の全体像がよく見えて勉強になりました。少しずつ自分でも勉強したいと思います。(朝日さま)
●NPO、NGOに対して知識がなかったので、非常に勉強になりました。世の中に様々な問題があり、それに対するアプローチが数多くあることが具体的にわかりました。(J.Kさま)
●KIVA*を初めて知りました。参考になりました。(JUNさま)
*KIVA=途上国の起業家たちをマイクロファイナンスによって応援する団体。
インターネットを通じて融資を集めている。
パネラーセッション「市民ファンドが社会を変える」
~『草の根市民基金・ぐらん』とNPO/NGO~
「草の根市民基金・ぐらん」のお話と絡めながら、NPO/NGOについて基本事項から教えて頂きました。
大前提として、世界中に溢れている社会問題を解決するにあたっては、
政府(GO)がやるべきこと
企業セクター(PO)がやるべきこと
NGO/NPOがやるべきこと
の区別を認識することが大切です。
上記の組織形態には、それぞれに優位性と限界性がありますので、その特徴に沿った活動が求められます。例えば、政府(GO)は市民に対して公平に対応することが求められるため、恒常的に特定の活動を支援することは中々できません。その点、NPO(以下NGOも含む)なら各々の地域や分野に密着した課題解決に一心に取組むことができます。すなわち、「NPOだからこそできること」というものがあるわけですね。
そんなNPOの大きな課題が、経済面・人材面・継続性の問題。
このうち経済面に関して、助成という形で解決策を提供しているのが「ぐらん」です。

奥田さまは、上図のような“巡”環(相互性)の概念がポイントだとおっしゃっていました。寄付は決して一方通行なものではないのですね。
もちろんお金だけでなく、知識やスキルの提供という形での参加方法もあります。
個々人ができることを、できるところから始めていくことが何よりも大切なことなのだと思います。市民がソーシャル活動に協力するのは、「自らの生活の場をより良くするためである」という感覚をもっともっと広めていきたいものです。
<参加者の方々の声>
●日常的に、NPO、NGOについて“思う”ことはあっても、“考える”ことをじっくりとしたことがありませんでした。とてもいい機会であったとともに、自分も主体性をもって行動して参ります!(T.Sさま)
●様々な課題を想いだけでなく仕組みとスキルも合わせて解決していこうとする姿勢に強く共感しました。(近藤さま)
●将来自身でマイクロファイナンス事業を実現するぞという気持ちを改めて強く持つことができました。ありがとうございました。(D.Nさま)
●私も仕事で自治体の国際協力事業への助成を担当していることもあり、“哲学”の面で大切な勉強になりました。(T.Kさま)
ディスカッションセッション
ファシリテーターにモーリーが入り、奥田さまへの質疑応答タイム。

Q 奥田さまについて。どうしてこの活動を始めたのですか?
A 元々は生協の職員で、生協の社会貢献の一環として中間支援NPOで働きはじめました。いろいろなNPOの活動を見ていく中で、収益と活動を両立させることの難しさを考え始めたことがキッカケですね。
Q NPO団体には想いの強い人が集まっていると思いますが、内部の人のマネジメントは難しくないですか?
A けっこう大変です。。。目的をしっかり確認することがまず大事ですね。あとは、関わる人それぞれのスキルを上手に組み立ててチームを作ると割と上手くいきます。目的をしっかり押さえた上で、柔軟性のある“ゆるやかな組織形態”をもつことがポイントだと思います。
Q NPOと株式会社(PO)の違いは、ずばり何ですか?
A 配当があるか無いかです。非営利組織というと、利益をあげること自体がおかしいじゃないか!とよく言われますが、誤解なんですね。あがった利益を株主などに配当するのが営利組織。配当するのではなく、利益を社会へ還元するのが非営利組織ということになります。
Q 助成先としてふさわしい団体かの判断はどうしてるんですか?
A NPOの場合は、公益性=市民が正しい・必要と判断することが基準です。
「ぐらん」では、専門家(運営能力があるのか?)、寄付者(こう使ってほしい!)、NPO関係者(貢献効果はどうか?)の視点を合わせてジャッジします。ただし、融資と違って、助成には返済がない分、ジャッジに期待値が高くなる傾向がありますね。
ワークセッション
今回のお題は2つです。
1 自分がソーシャル活動をするなら、どんな課題を選びますか?
2 NPOの活動モデルを考えてみましょう!(資金の集め方も考慮して)
1 さすがこういった会に足を運んでくださる方々。日頃から思い続けている課題がある方、あるいは初めて考えてみたという方、それぞれではありますが、熱い想いが伝わって参りました。
2 4チームに分かれてディスカッションして頂きましたが、予想以上の盛り上がり!本当に興味深い回答が出揃いました。

JRでお馴染みのSuicaカードで寄付!といったアイディアや、Kiva(※上記参照)をモデルに、都道府県毎の問題を掲示するウェブサイトを作る、などなど・・・。

プレゼンテーションにも力が入ります!
どれも実行に移せそうなほどに具体性のあるアイディアで、参加者の皆様自身も「本当にやろうよ!」と意気投合していたのが大変印象的です。
(というわけで、実現の可能性もあるのでアイディアの詳細は、あえてマル秘とさせて頂きます!)
最高潮の盛り上がりの中、名残惜しみながら、そろそろ〆のお時間です。
いつも通り、ハガキカードに感じたことや目標を書いて頂き、皆で記念撮影。

今回は、ソーシャル活動における「活動テーマ」というよりは、「実際の行動」を中心に語り合えた会になったように感じています。熱い思いを支えるテーマと、「じゃぁ何をどうしたらいい?」という行動論のバランスってとても大切ですよね。
パネラーの奥田さまはもちろんのこと、参加者の皆々様のおかげで、主催した私どもも、また新たな発見が沢山ありました。皆様、ありがとうございます!
次回は10/31(土)を予定。
また多くの方にご参加頂けることを楽しみにしております!

