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用語解説

マクレーランドの3つの欲求(達成欲求/親和欲求/パワー欲求)

1976年に提唱された、アメリカのマクレーランドの3つの欲求理論。3つの欲求とは、「達成欲求」「親和欲求」「パワー欲求」。どのような管理者(マネジャー)のもとで部下やチームが力を発揮するかの研究を重ねた結果、「達成欲求」や「親和欲求」ではなく、「パワー欲求」がもっとも大切であることを説いた。
その考え方として、
1)達成動機が強くてもすぐれた管理者になれる保証はない
達成欲求の強い人は何事につけ、”自分でやる”ことに最大の喜びを感じる。しかし、大規模かつ複雑な組織の中て゜は、管理者が課題解決に必要なすべてのことを一人で行うことなど、まず不可能である。また行う必要もない。そのために職務上の役割が分化しているのである。管理の基本はむしろ「組織目標の達成に必要な事柄を他人(部下など)にやらせる」ことである点を考えると、何事も自分でやらねば気がすまず、仕事の結果について即時のフィードバックを求める高達成欲求の人が管理者に向くという保証はないのである。達成欲求のみが強すぎる人は、仕事のできない部下が一人でもいるとイライラして我慢できなくなってしまい、何かにつけ部下に八つ当たりすることになりやすい。
2)親和欲求の強い人は管理者になれない
管理者は、種々の規則その他の適用するにあたり、すべての部下に公平でなければならない。容易に例外をつくるとか、ある特定個人の要求を別扱いするとかすれば、職場全体の規律と秩序が崩壊するからである。ところが、親和欲求の強い、すなわち、他者(ことに部下)からよく思ってもらいたい、好かれたいという強い願望を持ちすぎている管理者は、ある特定個人の個人的な要杞憂をきちんと断りきれず、つい”この位ならよかろう””今回限り”という形で受け入れてしまうことになりやすい。これが後々、他の人達の不公平感をつのらせる原因となる。このようなわけで、良好な人間関係を第一義と考える親和欲求だけが強い人は管理者に向いていない。換言すれば、他人から嫌われることに恐々としている人は、すぐれた管理者にはなれない。
3)すぐれた管理者になるには、パワー欲求が強くなければならない
管理という仕事の基礎は、”人を動かす”ことであるから、何事につけ自分自身でよくやる人よりも、他者に対して効果的な影響力を持ちうる人の方が管理者にふさわしいことは容易に理解できる。ただし、パワー欲求といっても、それは自分の恣意的な願望や欲求を実現するための力の拡大、強化ではなく、ひとえに組織や職場の目標の実現、あるいは他者の利益に資するようなパワーの発揮を意味している。すなわち傍若無人かつ私利私欲の個人的なパワーの発揮ではなく、あくまで利他的かつ抑制や自己統制の効いたパワーの発揮が、すぐれた管理者になるには求められるのである。このようなパワーを、マクレーランドは「社会化されたパワー」と名づけている。

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