アーティスト思考で社内ベンチャー立ち上げ支援

2015/12/3
 筆者:狩野 尚史
 
社内ベンチャー(スタートアップ)支援が増えてきました。 これまでに社内リソースを活用しつつ、社外との連携を強めて多くの新規事業が誕生しています。

 

そこで、最近多くの企業様でご提供させて頂いているのが、アーティスト思考をベースとした新規ビジネスプランニングです。 アーティストとデザイナーの違いを意識して、社会に対して新しい価値を創造しようという試みです。 アーティストとは問題を提起する立場であり、デザイナーとは答えを提示する立場であるとイメージしてもらえれば分かりやすいかもしれません。

 

つまり、市場や顧客の抱えている課題、気が付いている要求を解決する手段としてのビジネスはもちろんのこと、まだ顧客にとっては問題だと気が付いていない事を見出し、問題を開発して、解決していくアプローチのスタートアッププランニングになります。

 

ニーズではなく、ウォンツを挽き出せと良く言いますが、どのようにして挽き出していくのかという問いを良く受けます。 その時には、既に気が付いている要求への課題解決型のアプローチをとるのではなく、問題提起型のアプローチをとる事を忘れかけていないかと投げかけています。既存のビジネスの延命策を導くのであれば、課題解決型アプローチが有効ですが、新規で顧客のウォンツを発掘するには、問題提起型のアプローチをとる事が重要なのです。

 

そのため、このプログラム中には、世界で活躍するアーティストをお招きして、社会の捉え方や多くの芸術家が何を切り口に問題提起し作品を創り上げているのかをお話頂き、これまで見えていなかった社会欲求の切り取り方のヒントにしてもらっています。

 

最近、私が良くご提示するのが、社会、顧客、事業等々に常に5つの問いを投げかける事で問題提起の入り口にすることです。 それは、「前提を問う」「当たり前を問う」「意味を問う」「関連を問う」「役割を問う」の5つです。 これは教育学で提唱された学びの構造をビジネスに応用したものになります。 アーティストとして、現状に問いを立てて、問題を提起していくアプローチになります。 ミンツバーグが提唱した、ビジネスにおける重要な3つの要素である、「サイエンス」「クラフト」そして「アート」のアート視点をもっと強化していくべきだと感じています。

 

共感を生み出すサービスや商品が求められる時代に突入し、ますますアート視点は重要なスキルになりつつあります。 アーティスト思考から問題提起型の未来創造が多く生まれることを楽しみにしています。

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