一人ひとりが強みを最大限に活かし、イキイキ、ワクワク、やりがいをもって働くために「アセスメント」を活用する~シャボン玉石けん株式会社様

2025/6/30

(取材協力)
シャボン玉石けん株式会社 取締役 営業本部長 松永康志 様

 

社名シャボン玉石けん株式会社
事業化学物質や合成添加物を一切含まない無添加石けんの製造・販売
設立1949年(創業1910年)

化学物質や合成添加物を含まない無添加にこだわった石けんを作り続け、2025年に創業115年を迎えたるシャボン玉石けんは、これまでHRインスティテュート(以下、HRI)のワークショップやアセスメントプログラムを複数回導入。プログラムを導入した背景、組織にもたらされた効果について、取締役の松永康志氏に伺いました。

■偶然の出会いが課題解決につながる

――HRIのプログラムを導入するきっかけになったのは、当社の三坂が登壇したイベントと伺っていますが、どのような出会いだったのでしょうか。

 

三坂さんと初めてお会いしたのは、2012年のマーケティング戦略のセミナーです。他の社員が申し込んだセミナーだったのですが、当社の手違いで私が申し込んだことになっており、私に受講票が送られてきて、そのまま受講しました。このセミナーの講師の一人が三坂さんでした。この社内の手違いが三坂さんとのご縁をつくってくれました。三坂さんの講義はとてもわかりやすかったことを記憶しており、その後も当社マーケティング部の部員何名かが同じセミナーを受講しています。
ちょうどその頃、社員の「ロジカルに考える力」を強化したいと考えており、三坂さんにご相談して「ロジカルシンキング」のプログラムをお願いしたのが、HRIさんとのお付き合いのスタートになります。

■アセスメントの結果を共有することで、コミュニケーションが円滑に

――「ロジカルシンキング」のあとは、「DiSCアセスメント」と「ストレングワークショップ」を採用いただきました。アセスメントを実施された背景について教えてください。

 

チームビルディングの観点でいえば、アセスメントのポイントは、相手と自分のコミュニケーションスタイルを知ることにあると考えています。
その点、最初にお願いした「DiSC」は、「D」「i」「S」「C」の4つに分類されるというシンプルな構造がありがたかったですね。DiSC診断では、私は「i」のど真ん中で、円の一番外側に位置していました。iスタイルの傾向がかなり高いようです。診断後は結果を部内で共有して、お互いのスタイルを確認できるようにしました。コンサルタントの笹尾さんがご指摘されたように、レッテル貼りをするのは避けなければなりませんが、「◯◯さんと私はコミュニケーションのタイプが違う」とわかったうえで対話に臨むことで、以前よりも穏やかに、円滑に議論を進められるようになったと個人的には感じています。

 

――「ストレングワークショップ」のほうはいかがでしょうか。

 

実はギャラップ社の「クリフトン・ストレングス」(ストレングス・ファインダー)について興味をもったのは、別の会社さんからのご紹介でした。それから気になって調べていたところ、HRIさんのサイトでクリフトン・ストレングスを実施されていることを見つけたので、早速ご相談した次第です。これまで「ロジカルシンキング」「DiSCアセスメント」でお世話になって、当社のことも理解していただいており、信頼できる会社さんだということはわかっていましたので、遠方ではありますが、東京からコンサルタントの設楽さんにお越しいただきました。
みなさんご存じの方も多いと思いますが、クリフトン・ストレングスでは177個の質問に答えることで、「分析思考」「未来志向」「適応性」「共感性」「競争性」「社交性」「達成欲」「責任感」といった34の資質のうち、どれが上位にくるのかを診断することができます。この診断結果だけではどのように活用するのかはわかりませんし、誤った活用になる可能性もあるので、HRIさんにレクチャーをしていただのはよかったです。ちなみに、私の上位5つは「着想」「戦略性」「最上思考」「ポジティブ」「収集心」でした。それらの資質を常に意識できるように、マグカップにプリントして、会社で使っています。

 

――マグカップに資質がプリントされていると、ご自身だけでなく、周囲の方々も一目で松永さんの資質を把握することができますね。社内ではどのように活用されているのでしょうか。

 

 

各自の診断結果は部内で共有しています。まずは自分のことを知り、チームメンバーがそれぞれもっている強みを認識し、強みや弱みを補完し合えるようになるのがよいと思います。皆が異なる資質をもっていることや自分と他人は異なることを認識できると、上司は部下に対して個別対応で1on1や対話をしやすくなるではないかと思います。キャリア採用で入社した方にも診断を受けてもらい、共有してもらっています。
ただ、先ほどお伝えしたとおり、レッテル貼りをするのはNGですから、「DiSC」にしろ、「クリフトン・ストレングス」にしろ、人事異動等で活用することはなく、あくまで、コミュニケーションのために活用や、強みを活かすことでの生産性向上や仕事のやりがいにつながることを意識して活用しています。
また、上位にくる資質は「強み」である一方、その資質が強く出てしまうがゆえに、無意識のうちに周囲に迷惑をかけてしまっている可能性があることを意識すべきだと思います。

 

 

それは「弱み」についても同じことが言えます。たとえば、私の場合、34番目、つまり一番下位にある資質は「規律性」です。規律性が欠けているのは自覚しているところですが、その結果、周囲に迷惑をかけてしまってはいないだろうかと、常々自省するようにしています。
自分の強み、弱みを把握して、よい方向に活用しようと思えるなら、「自分にはない強みをもっている人に相談してみよう」とか「あの人の強みと自分の強みを掛け合わせると、もっとうまくいくかもしれない」といった形で、お互いを理解し合いながら、あるいは足りない部分を補完し合いながら仕事を進めることが可能になるのではないでしょうか。
社員が自分の強みを知って仲間に共有し、その強みを最大限に活かすことで、仕事もイキイキ、ワクワク、やりがいをもって働いてもらいたいです。そして、成果を出して達成感や成長を感じて、エンゲージメントも高めてもらいたいと思っています。

■部下の一言をきっかけに、コーチングを学び直す

――役職や立場にあわせて、アセスメントの活用方法を変化させていますか。

 

お互いを尊重し合いながら対話したり、自分と相手の強み、弱みを認識して補い合うためにアセスメントを活用するというのは、役職や立場に関係なく、共通する部分だと思います。 一方で、リーダーになっていくにつれ、強みも弱みも理解したうえで、お互いに補い合うだけでなく、ある程度バランスよく発揮できるように意識しながらコミュニケーションしていく必要がありそうです。
たとえば、数年前、部下の一人との1on1の際に「松永さんは話を聞いてくれない」と指摘されたことがあります。私の場合「着想」が強すぎて、相手の話を聞いているつもりが、話を聞きながらすぐによりよいアイデアや解決策を頭の中で考え始めてしまっていたわけです。これでは部下の話も聞いていませんよね……。こういうシーンで、「私は着想が強いから、こうなってしまうのは仕方がないんだ」と考えてしまっては、リーダーは務まりません。後日談をいえば、部下に指摘されてから、コーチングを学び直したり、着想が強く出過ぎないように意識できるようになり、今では「話を聞いてもらってよかったです」とも言ってもらえるようになりました。あのとき指摘して、気づきを与えてくれた部下に本当に感謝しています。

 

――現在、組織として課題に感じていらっしゃること、今後、HRIのプログラムに求めることなどはありますでしょうか?

 

個人的にコーチングの勉強をしていることもあり、営業本部門内で実施している1on1において、コーチングの要素をもっと取り入れたいと考えています。上司と部下で1on1を行なうと、ついつい業務報告とそれに対するアドバイスになりがちです。業務上の報連相についてはその都度、通常業務の中で実施して、1on1のタイミングでは、その人のキャリアやチームをどうするかといった点にもっと集中できるようになるといいなと思っています。このような対話力を高めるプログラムや、社員のエンゲージメントやウェルビーイングを高めるプログラムなどにも関心をもっています。

 

 

 

 

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