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ベトナムダナン進出 日本人インタービュー第4回(前半)〜レガン 石川様〜

2016/6/1
筆者:松岡 泰子
 

みなさま、こんにちは。 HRIベトナムの松岡@ダナンです。

 

ダナンに進出している企業の日本人インタビュー、今回は製造業の方のお話をご紹介します。

 

インタビューに答えてくださったのは、、、、 LES GANTS VIETNAM Co,LTD  General Director 石川 義高  様 です。 (インタビュー日; 2016年5月17日(火))

 

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会社概要

松岡)まずは、御社ダナン工場の概要をお聞かせください。

 

・会社名;LES GANTS VIETNAM Co,LTD ・ダナン進出年;2006年 ・業務内容;スポーツ用手袋 製造 ・従業員数;現在219名(工場現場 208名、事務職など11名 全員ベトナム人)     ※うち30名くらいは、創業初期から継続。女性が9割5分。

 
 

ダナン進出の背景 〜 第一次ダナンブーム!

松岡)御社が進出先としてダナンを選ばれた理由や、進出時の様子を教えていただけますか?

 

弊社がダナンに工場を出したのは2006年でして、この頃を「第一次ダナンブーム」と私は呼んでいます。というのも、2005年にダナン市が工業化に力を入れるという方針を打ち出して、製造業に様々な優遇キャンペーンを盛り上げ始めた年だったんですね。それまで2つしか整地されていなかった工業団地を5つに増やしたり、会社が黒字化後4年の期間を免税としてくれたり(4免7減)、非常に進出しやすい環境でした。 実は、弊社は1991年から南部のドンナイ省に工場を持っており(台湾企業との合弁)、16年ほど稼働していました。ですが、HCMCの都市化に伴い、その地域では縫製業が3K業と言われて人材が徐々に集まらない状況になりまして、移転先を探さざるを得ない状況となりました。ベトナム中部はというと、もともと縫製業が比較的盛んな地域だったのですが、当時は労働人口は60万人もいると言われていて、驚きましたね。政策上の優遇措置もあるし、働き手も確保できそうだし、ということで移転先にダナンを選んだ次第です。ちなみに、私自身は元々は全く別経由で2006年からダナンに来ていたのですが、縁あって2007年末からレガン工場で働くようになり、2010年から当社の社長になりました。

 

松岡)石川さんご自身がダナンにいらしたのは、どのような経緯だったのでしょうか?

 

私は、日本では全く違う業界で働いていました。職業がら24時間仕事、自分の代わりはいないというような環境で。その業界の景気衰退の影響もあって、このまま続けていたら死ぬな!(笑)と思うようになり、あるとき心機一転海外に飛び出した感じです。友人の伝手があってダナンに来まして、ビジネスで一旗揚げようと思っていました。当時のダナン在住日本人は50人程度でしたから、日本とダナンを繋ぐ仕事、そんな会社をつくりたいなと燃えていたんです(笑)。でも、人生分からないものですね。ダナンで活動している中で、レガン社のダナン進出のサポート業務を請け負った流れから、社長をやってくれないかとオファーを受けました。製造工場での勤務経験は皆無でしたが、こういう機会も中々ないかもしれないと思って引き受けた次第です。

 

 ダナン市の政策はコロコロ変わっていた!?

 

松岡)ダナン市の政策の話がでましたが、工業化に力を入れるという方針、最近はあまり聞かないような気がするのですが?

 

実は、2005年ごろから工業化を打ち出したものの、わずか数年後には観光系のサービス産業に力を入れると方針転換したんですよ(笑)。そして2013年ごろに再度、製造業誘致に注力し始めたものの、また出直し状態だったので、2016年現在も目覚ましい工業発展ということには至ってないように見えます。今はダナン市には6つの工業団地がありますが、土地は殆ど押さえられていますが、実質稼働しているのは60%程度、稼働予定のところを入れても70%程度だそうですよ。 この方向転換は政府にとって「税金を取れるか取れないか」なんだと思います。製造業誘致は初期投資(工業団地のインフラ整備など)に時間もお金もかかりますし、地味といえば地味ですからね。一方、サービス産業というのは、工業ほど手間がかからなくてお手軽で華やかに見える。2008年頃からダナンがリゾート地として注目され始めたので、こりゃいい!と乗り換えたんでしょう。ところがどっこい、やってみたらサービス産業っていうのは、中身が見えづらく複雑で税金を取りにくい。その点、製造業の場合は具体的な材料と製品がありますから、明白でつっつきやすいわけで(笑)。それに、サービス産業であっても誘致促進のためには、やはり対象企業に税優遇を行いますから、当面の税収は期待できません。つまり、サービス産業は簡単にお金にならないことが分かったという話です。 各産業誘致の恩恵としては「雇用」を生み出すという視点もありますが、その点も工業と比較したらサービス産業の雇用規模はごく小さいわけです。工場のように1社で何百人〜何千人という規模にはなり得ません。結果として、サービス産業に期待したようなメリットが余りなかったんだと思います。その辺のことがあっての政策変更なんだと思います。

 

ダナン市のロゴ(http://jp.danang.gov.vn/portal/page/portal/danang/japan

 

松岡)ちなみに、IT都市化っていう政策もあったと思うのですが? 2012年頃からIT企業参入が目立ってきましたね。私の勝手な想像なんですが、あれはダナン政府が自ら考えて打ち出したというよりも、外から求められて始めたものなんじゃないでしょうかね。オフショアで海外からダナンに参入したいというIT企業が増えてきて、優遇措置の問い合わせ等も増えたはずです。その流れに乗ってIT都市にすると言い出したのではないかな、と読んでいます。どちらにせよ、日系のIT企業が増えている事は非常に嬉しい事です

 

ダナンの実情〜製造業は難しい??

松岡)ダナンで製造業をやるのは難しいという声もありますが、実態はどうなのでしょうか?

 

日系の製造業がダナンに進出することの是非でいえば「絶対に損はない!」と思っています。今は課題が多くてもポテンシャルはやはり見込めますからね。ですが、日系製造業の進出はあまり進んでないのが実情です。立場柄、色々な日系企業さんが視察に来たときにお話をするんですが「思ったよりも安くない、メリットがない」ということで、進出なさらないケースが多いんです。人件費は安いといっても、みなさんが期待するほどでもない。材料の調達先も中部には少ないので、結局ホーチミンやハノイなどから取り寄せることになるため、メリットがあまりないと言われても仕方がありません。 外資工場の誘致を進めるためには、材料を供給できる地場工場の底上げも大きな課題だと思っています。実は、ローカル企業のダナン進出も意外に進んでいないんです。例えば、縫製業には糸・布・皮などの供給元が必要なわけですが、ダナンのローカル工場の品質では日系企業が求める水準には達していません。日系企業が使えるクオリティの材料となると、ホーチミン・ハノイから取り寄せざるを得ないのが実情です。高品質を出せるベトナム企業がダナンに進出してくることや、ダナン地場企業がレベルアップすることが、今後のダナン工業化のカギとなるでしょうね。

 

( >>後半はこちら>> ) ベトナム人は製造業に向いている!

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