「らしさ」を育んでいるか
2015/12/3
筆者:三坂 健ではなぜ「らしさ」が求められるのでしょうか。 それを考えてみたいと思います。
結論からいうと「競争優位を生み出すから」といえます。
日本を代表する「らしさ」溢れる会社の一つである本田技研工業の創業者本田宗一郎は「石ころとダイヤ」という言葉を通じて次のように伝えています。
『同じ石でも、石ころには石ころの、ダイヤにはダイヤの役割がある』 『同じものは2つといらない』
社員にもそれぞれの個性を求め、自らが経営する企業にも強烈な個性を見出そうとしました。 極端に言えば、社員に対して本を読むことも薦めませんでした。なぜなら本を読むと、そこに書いてあることをマネしてしまい、自ら考えようとしなくなるから、だそうです。
賛否両論あると思いますが自らが小学校卒という中で、叩き上げで自分の頭だけを頼りに企業を築き上げてきた、そうしたところから個性が生まれる、という自負に溢れる考えだと思います。
「らしさ」は「個性」そのものです。同じものが2つあれば、当然、需要は二分されてしまいます。したがって、世界に唯一の個性=存在になることで、その領域の需要を独り占めできるようになります。
もちろん、需要なきところに商売は生まれませんが、却って、需要を追いかけるスタンスが強くなると、すでに存在するビジネスモデルや商品、サービスを二番煎じで行うといった行動に傾倒してしまいます。
コンサルタントには当然のごとく、論理性が求められます。論理的に公約数を求めていけば、すでに成功している事例をベースに経営を作り上げていくことでいわゆる「正解」を導くことができます。しかし、単に同じ個性を世に増やすことになるにすぎないのであれば、それは望ましいとはいえません。
ここが難しいところであり、かつ、やりがいでもあるのですが、クライアントや、その人個人の「らしさ」=「個性」を見出し、その強みを武器に、需要をつくりだすお手伝いをする。 論理だけでなく、感性や感情もフル活用する。大切なのは意欲=主体性を挽き出し、見極めること。
主体性なきところに、らしさは継続しません。
こうしたスタンスを「ウェイ・コンサルティング」と称し、日夜、クライアントと向き合う仕事をしています。
最後に質問です。”あなたの、そして、あなたの企業の世界に唯一しかない、「らしさ」とは何ですか?” 今は即答できなくとも、常に問い続けることに意味があります。
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