
To Be Effective “Bridge Builders” ~効果的な架け橋となるために~
Global Workshop
2025年10月21日、東京では前日までより一段と秋の寒さが深まった日に、13カ国から集まった36名のメンバーが、「効果的な架け橋となるための」Global Workshop Programを受講するため集まりました。
4日間にわたって開催される研修プログラムの初日、各国の考え方や行動を理解したうえで、ブリッジビルダーとして成長するためのプログラムを、HRインスティテュートが担当させていただきました。
※本プログラムは、全て英語で実施しました。
<当日のプログラム概要>

1,Orientation(オリエンテーション)
まず、6人1組のグループでこれから共に過ごす仲間と自己紹介を実施しました。
この自己紹介ではどなたも自分の仕事や趣味、関心ごとを熱心に話してくださりました。「相手は自分のことを知らないだろうから、伝えることで共通点を見つけられるといいな」という想いが伝わってきました。

次に、Barngaという異文化コミュニケーションを体験する演習を行います。
最初に、チームごとにトランプのカードを配ります。次に、チームごとに異なる指示書を配ります。このBarngaを行ううえでの大事なルールが、「話さない」ことです。筆談も禁止です。そのうえで、各グループで指示書のルールに従ってゲームを行い、勝者が1つ隣のテーブルに移ります。
実は、隣のテーブルでは異なるルールでゲームが行われています。異なるルールでゲームを続けようとする勝者が来た時に、互いにどのような反応をするでしょうか?会話も筆談もできない状況で、どのように相手の意図を汲み取って、自分の意図を伝えようとするかがこの演習のハイライトです。
その後、各チームで「新しいメンバーがやってきて、異なるルールでゲームをしようとした時に、あなたはどのように反応したか?どのように感じた?」「自分の職場で、異なるルールを持つメンバーが新たに組織に加わった時に、どうすれば円滑に意思疎通を図ることができるのか?」という問いにもとづいて、振り返りを行います。演習の振り返りでは、互いのルールを伝えて、理解し合おうとすることが重要である、という今回のテーマであるBridge Builderにつながる気づきがたくさん出ていました。
2,Knowledge and Mindset Needed to be “Bridge Builders”
(ブリッジビルダーに求められる知識とスタンス)
次の演習では、事前課題で出された動画やWeb記事を踏まえ「日本」について思うことを、各グループでホワイトボードに書き出しました。ここではその一部をご紹介します。
*Polite(礼儀正しい)
*Punctual(時間に正確)
*Rule Followers(決められた規則に従う)
*Quiet(物静か)
*Hard working(一生懸命に働く)
他のチームの発表も聞きながら、日本と日本人への理解をより深める時間となりました。
続いて、カルチャーマップの8つの物差しから日本の特徴を説明します。
たとえば、多くを言葉にせずに伝える「ハイコンテクスト文化」であることや、評価に関してネガティブなことは人前で言わない傾向があることなどを紹介しました。
そのうえで、参加者の方々が働く国とのコミュニケーションギャップを可視化します。
13カ国からの参加者をグループに分け、各国のカルチャーマップを作成してもらいました。

3 Essential Skills for “Bridge Builders”&Role Play
(ブリッジビルダーに欠かせないスキルとロールプレイ)
午前中のセッションが終わり、ランチタイムへ。
各国の参加者がともにテーブルに着き、食事を通じた交流が生まれました。

午後は、ロールプレイングを中心に、学んだ知識を実践する時間をもちました。
ロールプレイングの目的は、日本的コミュニケーションを体験しながら、的確に自分(自国)の意図を伝えて利害を調整するスキルを身につけることです。
最初に本社と自国という役割を割り振って、シチュエーションに応じてロールプレイをします。例えば、本社から細かな確認が続いているが、自国の実態を反映しているかどうか疑問に思うケースなど、グローバル環境でありがちな各国拠点のお悩みが複数出されます。
その後、「日本人の特徴」に関して説明をして、こうした文化的差異を理解しつつ、互いに歩み寄るために「アクティブリスニング」と「ロジカルスピーキング」のスキルを学び、最後にもう一度ロールプレイを行います。
ロールプレイの中では、日本人メンバーが日本型コミュニケーションの特長を紹介します。
加えて、日本在住歴の長いEric講師からも自分の日系企業で働いた経験談などを交えつつ、日本型コミュニケーションの具体例や裏側にある考え方を解説していきます。
次に、リスニングとスピーキングのスキルを身につけるために、1対1で5~6回、異なるお題で反復して練習を行いました。

ロールプレイを通して、本社と自国の間で意図を効果的に伝え合い、利害を調整しながら成果を出す力を育てます。英語でロールプレイが進む中で、English Native SpeakerにもEnglish Non Native Speakerにも以下のような大事な気づきが生まれました。
*Native Speaker -普段と同じスピードや組み立てで話しても、伝わらない
*Non Native Speaker -Active Listeningを駆使すると、相手の主張を理解しやすい
4,Making Action Plans to Be Effective “Bridge Builders”
(ブリッジビルダーに向けたアクションプランの作成)
最後のパートでは、「自社がグローバルで更なるプレゼンスを発揮するために、自分が支援できることは何か」を考え、アクションプランを作成します。

(執筆者の感想)
“Bridge Builder”というキーワードのもとで、「人と、地球の、明日のために。」という自社理念を各国にも浸透をさせて未来を創ろうとする、東芝様の人材育成にかける想いやスタンスが伝わってきました。
本プログラムを提供することで、弊社がその一助を担えていたら、大変嬉しく思います。
こうした機会を頂戴して、ありがとうございました。
●理念参考URL

