シェアリングツアー2026 ベトナム訪問

2026/5/1

1. はじめに

HRIでは「シェアリング」という精神のもと、事業を通じて得た価値を社会に還元する活動を大切にしています。今回、HRIがこれまで建設支援を行ってきた学校を巡り、現地の方々との交流を通じて支援のルーツを見つめ直す「シェアリングツアー」を実施しました。

2026年1月、私たちはベトナム中部の「Pham Phu Thu 小学校(旧クエ・ロック小学校)」および「希望の村」を訪問し、現地の現状を確認するとともに、将来に向けた継続的な関わりについて意見交換を行いました。本報告では、その概要をご紹介します。

2. 訪問先概要

(1)Pham Phu Thu 小学校(旧クエ・ロック小学校)

HRIが初めて建設支援を行った小学校であるPham Phu Thu小学校は、ベトナム・クアンナム省Nong Son村に位置しています。現在の在校生は275名で、最盛期には約700名が通っていた時期もありましたが、行政区域の再編に伴う分校化による人口減少により、生徒数は年々減少しています。教員は現在26名が在籍しています。2020年の台風被害に加え、昨年11月の大洪水の影響も受けており、校舎や設備は完全には復旧していない状況です。

 

(2)希望の村

1993年に設立された希望の村は、家庭の事情などにより自宅での生活が難しい子どもたちが安心して共同生活を送るための施設です。これまでに約800名の子どもたちが巣立ち、社会で自立して働く卒業生も増えています。現在は121名の子どもたちが暮らしており、約20名のスタッフが生活支援と教育に携わっています。学科教育に加えて、刺繍やPCスキルといった職業訓練にも力を入れており、子どもたちが将来の選択肢を広げられるよう環境が整えられています。また、継続的な支援が必要な子どもたちのために里親制度も運営されており、現在150名の里親のうち約100名を日本の支援者が占めています。

3. Pham Phu Thu 小学校での活動

当社ベトナム現地法人のメンバーとともに学校を訪れ、到着すると子どもたちが笑顔でダンスを披露してくれました。温かな歓迎に胸が熱くなり、交流の時間がより特別なものに感じられました。

その後、Tung校長とKhai副校長に校内を案内していただき、教室や設備の現状、必要としている支援について丁寧な説明を受けました。事前のヒアリングを踏まえて、小学校には雨天時でも屋外で活動できるテントを寄贈し、少しでも日々の学びや活動の環境改善につながればと願いを込めました。

ベトナム_学校

一方、2020年の台風被害は大きく、HRIが寄贈した表札が剥がれ落ち、当時は土砂が成人女性の身長ほどに達したと聞き、その壮絶さに言葉を失いました。

それでも学校を立て直し、子どもたちを支え続けてきた先生方の情熱や力強さが伝わってきました。こうした環境の中で子どもたちの学びを守ろうと努力されている姿に深い敬意を抱きました。

校内には、過去の支援の象徴として折り紙で飾られたボードが大切に保管されており、長年のつながりが今も続いていることを改めて実感しました。最後にはジグソーパズルやバレーボールなどのアクティビティを通して子どもたちと交流しました。

4. 希望の村での活動

希望の村では、聴覚に障がいのある20〜30名の子どもたちと、ジグソーパズルや紙飛行機づくり、バスケットボール・バレーボールなどのアクティビティを通じて交流しました。

ベトナム_学校

手話や翻訳を使いながらのコミュニケーションでしたが、スポーツを介して言葉の壁を越えて心が通う瞬間が多く見られました。後半は先生方から現状の課題について伺い、アメリカの支援団体撤退による財政悪化や、円安によって日本からの里親寄付金の価値が目減りしていることが大きな負担となっていると共有いただきました。さらに、共同部屋の棚の老朽化や洗濯機不足によって洗濯物が溜まってしまうなど、日々の生活に直結する物資面の課題も深刻であることがわかりました。衛生環境の悪化は特に大きな課題であるため、今回の訪問を受けて追加で1台の洗濯機を寄贈しました。

左の画像
右の画像

また、施設内には職業訓練の場もあり、子どもたちが刺繍やPCスキルを学ぶ姿からは、厳しい環境の中でも未来へ向かって力強く歩む姿勢が感じられました。別れ際には、ある子どもが「また会いましょう」と表示された翻訳の画面を見せてくれ、短い時間でも確かなつながりが生まれたことを実感する温かな瞬間もありました。また、先生方からは「継続的な支援が何よりも励みになる」とのお言葉をいただき、物資支援にとどまらず、関係性を育み続けることの重要性を改めて強く感じる訪問となりました。

5. HRIの学びと今後の方向性

今回の訪問を通じて、HRIが歩んできた支援の歴史を改めて体感し、支援先の方々と将来に向けた関係性を築く重要性を強く実感しました。今後に向けて、訪問先での必要な支援を継続して実施していきたいと考えています。また、今回の学びを、次回ラオスでのシェアリングツアーへつなぎ、シェアリングの輪を広げていきます。

6. おわりに

今回のシェアリングツアーは、HRIがこれまで大切にしてきた「シェアリングの精神」を体感する貴重な時間となりました。現地の皆さまの温かいお迎えと率直なお話から、これからも共に歩み続けることの大切さを強く感じています。

今後もHRIは、現地の皆さまが自立的に成長できる環境づくりに寄り添い、長期的なパートナーとして関係性を紡いでいきます。

以上

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