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ビジョンハウス研修レポート
「AI×ビジネス」

2018/4/23

恒例としているHRIメンバー向けの社内勉強会(ビジョンハウス研修)の内容をご紹介します。2018年4回目のテーマは「AI×ビジネス」です。AI・機械学習の入門書『いちばんやさしい機械学習プロジェクトの教本』の著者である株式会社ブレインパッドの韮原祐介様にお越しいただきました。

講演タイトル 「よそでは聞けないAIの本質」
日時 2018年4月23日(月)
講師 株式会社ブレインパッドAIビジネス本部 副本部長
韮原祐介 様

1.テーマ設定の背景

自動運転、AlphaGo、顔認証システム、スマートスピーカーなど、ここ数年でAIに関する話題がメディアに上ることが飛躍的に増えてきました。私たちのコンサルテーションの場でも、AIを活用した具体的なビジネスに触れる機会が増えており、AIリテラシーはコンサルタントにとって欠かせないものになりつつあります。HRIではビジネス事例の蓄積を進める一方で、AIに関する知識を体系的に整理し、本質的な理解を深める機会が必要と考え、今回の講演をお願いすることになりました。

2.講師の方からの解説

韮原さんが『いちばんやさしい機械学習プロジェクトの教本』を執筆されたきっかけは、機械学習などのデータサイエンスの技術をベースとした現代のAIが、第4次産業革命といわれるような時代の変化をもたらすポテンシャルが十分にある一方で、それを仕事の現場に導入してビジネス成長につなげるための方法が世に知れ渡っていない状況を変える必要があると考えたからだそうです。当日の講演でも、そもそもAIとは何かという解説から始まり、AIを取り巻く環境、ビジネス活用のポイント、雇用・タレントマネジメント×AIなどについて、丁寧に教えていただきました。要点は以下のとおりです。

 

  1. AIに技術的な定義はなく、結局のところ単なる概念である。
  2. 何らかの“人間の知的な活動(=情報処理)を行う機械”全般が通り名としてAIと呼ばれている。
  3. 現在のAIの発展は、爆発的に世の中に存在するデータ量が増える中、それを解析するアルゴリズムなどの情報科学(データサイエンス)と、大量データを処理するための計算資源の開発を可能にした計算機科学(コンピューターサイエンス)の発展が背景にある。この2つの科学領域の発展により、これまで出来なかった「識別」「予測」「実行/生成」を行うプログラムが可能になった。

 

  1. 年間7.5兆円の研究開発費を使うGAFAM*トップは、AI/機械学習への注力を明示している。
  2. 日本政府の成長戦略の中心もAI活用。
  3. 機械学習プロジェクトには、エンジニアリング、データサイエンス、ビジネスの3領域の人材が必要。

 

  1. AIで完全に自動化される職業はほとんどないため、AI/機械学習を活用していかに仕事の生産性を上げるかを論点とすべきである

*GAFAM : Google, Amazon, Facebook, Apple, Microsoftの5社

(詳細にご興味がある方、韮原さんの書籍はこちらから購入できます)

 

講演の最後にはAIから少し脱線して、「知能・知性の本質」について、AI活用の専門家である韮原さんの視点から解説していただきました。松尾芭蕉やピカソの事例を用いて、高度な知的活動は「入出力の距離・差」のモデルで単純化できる、という説明にメンバーも興味津々でした。

3.学びの感想

研修を受けて個人的に感じたことを2点、共有させていただきます。

 

    • AIは意外と地味?

      我々が普段メディアで目にするのは、自動運転のようなアウトプット事例が中心で、AIは新しい世界の代名詞のようなイメージを持っていましたが、仕組みを理解すると、地道なインプット作業によって、アウトプットが制限されていることがわかりました。「ディープラーニングは、大量のデータを食べさせて、機械をぶん回す」という韮原さんの説明はとても腹落ちしました。現在のAIは単一タスクのみを実行できるもので、「汎用的で万能なAI」は今の技術では幻想であることも理解できました。

       

    • AI時代も人財育成ニーズは増える

      メディアでは「AI vs.人間」のような構図が描かれることがありますが、AIと人間は対立するものではなく、論点はいかに人間がAIを活用するかであることを改めて認識しました。機械学習プロジェクトで必要なエンジニアリング、データサイエンス、ビジネスの3領域のうち、HRIは主にビジネス分野の人財育成を担うことになりますが、我々の得意とするビジョン構築力や課題解決力といった分野はAIと親和性が高く、様々な価値提供が可能であると考えました。

4.結び

今回の研修により、いま世間が騒いでいるAIの正体が明瞭になり、AIでできること、できないことへの理解を深めることができました。基礎的な内容を学んだことにより、シリコンバレーのAIの最新動向について、もっと聞きたいというウォンツを刺激されたメンバーもおります。「AI×HRI」の可能性も探っていきたいですね。

 

株式会社ブレインパッド様、講師の韮原様、この度は貴重な機会をありがとうございました。

 

韮原様の書籍につきましては、以下のURLをご参考ください。

http://www.brainpad.co.jp/topics/2018/03/14/7291

 

◎株式会社ブレインパッド様が展開するAI関連サービスにつきましては、以下のURLをご参考ください。

https://ai.brainpad.co.jp/

 

記:コンサルタント 江草 嘉和

 

<ビジョンハウス研修開催レポートはこちらから>

2018年1月ビジョンハウス研修:「働き方改革~花びら図を活用したワークショップ

2018年2月ビジョンハウス研修:「ネパール勉強会」~ビジョンツアーに向けて~

2018年3月ビジョンハウス研修:「情報セキュリティに関するリスクリテラシー研修」

2018年8月ビジョンハウス研修:「自分を知る~BPASSサーベイワークショップ」

2018年11月ビジョンハウス研修:「水」から考えるビジネスチャンスと企業リスク

2018年12月ビジョンハウス研修: 「描いて伝える可視化スキル グラフィックレコーディング研修」

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