ビジョンハウス研修レポート グローバル・コミュニケーション
2023/5/8
今回のテーマとゲスト
「 グローバル ・ コミュニケーション 」
ERIC M . FRANCIS 講師
Maeser Institute Japan, Inc. 代表パートナー
ビジネス・ブレークスルー大学大学院グローバリゼーション科
教授青山ビジネススクール 非常勤講師
弊社メンバーの学びの場である「 社内勉強会( ビジョンハウス研修 )」の内容を紹介いたします。 毎回素晴らしいゲスト講師をお招きし、 弊社メンバーだけでなくこのページをご覧になった皆様にとっても、 学びや気づきを得る機会となることを願い、 研修のポイントを公開させていただいております。
今回は、ビジネス・ブレークスルー大学大学院や青山学院大学でグローバル・リーダーシップやグローバル・コミュニケーションを担当されているERIC M. FRANCIS( 以下 Ericさん )さまにご登壇いただきました。 弊社でも世界を舞台に活躍できる人材の支援のご相談を、 日々頂いています。 私たち自身も日本以外にタイ、 ベトナム、 米国等に拠点があり、 日本拠点にも多様なバックグラウンドを持つメンバーがいます。 グローバルで対話をする際のポイントは何か、 自分とは異なる集団に属する人々を動かす際に求められるコミュニケーションの考え方とやり方を、 弊社アライアンスパートナーも務めるEricさんにご教授頂きました。
※ ワークショップは全て英語で、必要に応じて英語が得意なメンバーが日本語でサポートする形式で実施しました。
※ 本プログラムの実施をご希望するお客さまにも、同様の方法で実施予定です。
1.グローバル・コミュニケーションに向けての準備
まずは、1人1人グローバルメンバーが呼びやすいように、 Zoom上で名前を変えることから始めました。 日本人の名前は、 時に外国の方にとって分かりづらいことがあります。 漢字や平仮名といった文字の壁、 同じ漢字でも読み方が違うなどの言語の壁があり、 Zoom上の名前をそのままにしておくと、 グローバルで対話する席ではお名前の呼び方で混乱を招くことがあるそうです。 また、 日本人の名前は時に長く、呼びづらいとか。ちょっとしたことですが、大事なことと考えて、1人ずつ呼びやすいニックネーム( Gak, Nancy, Eiji )などに変えていきました。
2.グローバル・コミュニケーションのポイント(対話篇)
グローバルコミュニケーターとして自信を高めるために必要な要素について、以下3つのご紹介を頂きました。そのうえで、今回は、SpeedとLogicに焦点を当ててやっていくとご説明がありました。
< Speed >
まず、Speedです。Ericさんからメンバーを指名して、「 布団とベッドのどっちが好き? 」「 朝ご飯に食べるなら、納豆ご飯? 目玉焼きトースト? 」 という問いが英語できます。 この問いに対して、3秒以内で回答するというものです。 私たち日本人は、 ともすると何か質問を投げかけられた時、 沈黙をして言いたいことを整理してから回答をしがちです。 Ericさんによると、 グローバルで対話をしようとする際は間が長いと不快に感じる文化もある。 ゆえに、 まずは応答のスピードを上げることが大事だそうです。 質問自体は簡単なものの、 3秒以内に反応して回答するのは、 意外と難しいです! しかし、 最初は慣れない英語に緊張して口が重かったメンバーも、 とにかく口を動かし伝えるんだ、 というマインドに少しずつ変化していきました。
< Speed + Logic >
次に、Logicです。またEricさんからメンバーの指名があり、「 野球とサッカーのどちらが好き? 」など簡単な問いが英語でやってきます。3秒以内に応えることに加えて、もう1つ要素が加わります。それは、「 結論に加えて、理由を3つ挙げること 」です。
これもその場で3つの理由を短時間でかつ英語でひねり出すのは、一見簡単そうに見えて難しいのです! とはいえ、指名されたメンバーは苦戦しながらも3つをひねり出すことが出来ました。メインセッションで数名が練習をした後は、ブレークアウトセッションにてグループ毎に問いを出し合い、結論に加えて理由を3つ出す練習をしました。
「英語で3秒以内に応答する」「結論に加えて理由3つを伝える」は、考えて伝える行為に枠をはめた状態です。私のような英語を日常的に使ってこなかった人間にとって、間違いを恐れていたら達成は困難です。だんだん間違いを気にしていたら前に進めない、と堂々と失敗することで、アウトプットの量が多くなります。このように、英語で対話することに対して取り組む姿勢が変わることが、グローバルの対話では大事なのだと気づきました。また、難しい表現を使おうとすると3秒間の応答は困難なため、自然と表現がシンプルになり、結果相手に伝わり易くなるんだ、と分かりました。
3.グローバル・コミュニケーションのポイント(資料作成篇)
最後に、グローバルで相手に伝わる資料作成のポイントをEricさんから教わりました。
<ポイント>
- グローバルでも、日常の伝達でも、1スライド1メッセージが大事である
- 日本では往々にしてスライドの中の文字数が多く、情報を盛り込むことがある、しかし、これでは相手には伝わらない
- 相手に対して伝えたいメッセージを、文字だけではなく、ビジュアルとセットで表現する
なお、メンバーからはグローバルでは大事なことが分かった、しかし日常の業務の中に取り入れるのは難しいのでは、との声が上がってきました。理由として、日本語は語彙の数が他の言語より多く、何か伝えるときに文字数がどうしても多くなります。また、お客さまが情報量を欲しているときは、スライドに情報を盛り込むことも多いため、現在の仕事のプロセスの中で取り入れるのは難しいという後ろ向きな声も聞かれました。
それに対してEricさんからは、メッセージを支える根拠やデータで情報量が増えることはあっても、メインメッセージのスライドはシンプルに、というご提案を頂きました。実は、日本で仕事をしていても、背景は十人十色。同じように見えても、実は異なる背景を持つ方々もいらっしゃるでしょう。こうした方々にメッセージを伝えて共に共通の目的に向かう際に、必須となるポイントと理解しました。
Ericさんからのメッセージを心に刻んで、いきなりは難しくとも、出来ることから少しずつ変えることが大事だと理解しました。
4.まとめ
最初は全て英語ということで、緊張して固まっていたメンバーも(私を含めて)いました。こうしたメンバーを、英語で時に冗談を言いながら自分の世界に巻き込み、笑顔にさせるEricさんのファシリテーションのおかげで、多くの気づきを頂きました。
Ericさん、楽しい時間をありがとうございました!
記:岡村 美香
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※本ページ画像はご本人の承諾を得て掲載しております。
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