用語解説

セキュリティ・クリアランス(security clearance)

徹底した身元調査の完了後に、機密情報(国家または組織の機密) または制限区域へのアクセスを許可される個人に与えられるステータスのこと。

 

 

日本および海外における導入状況

 

・2023年7月時点で、G7においてセキュリティ・クリアランスを導入していないのは日本のみとなっている。
2023年2月14日に開かれた経済安全保障推進会議において、岸田文雄首相から高市早苗経済安全保障担当相にセキュリティ・クリアランスの導入を検討する有識者会議の設置の指示があったが、法制化の目処は立っていない。

 

・G7だけでなく先進国をはじめとした主要国では、公的機関および公的機関に関連する民間企業が人を採用する際には、適格性審査を義務付けるシステムを持つことが一般的になりつつある。
セキュリティ・クリアンスを法制化している国が他国と共同開発を行う場合には、自国と同程度のセキュリティ対策や資格を求められる傾向が強まっている。
2023年2月、関西経済同友会の櫻田会長は、クリアランス制度がないことにより、日本企業が米国や英国などとの共同プロジェクトに参加できないことを明らかにした。

 

 

具体的な影響

 

・2023年7月、国立研究開発法人「産業技術総合研究所」に勤める中国籍の上級主任研究員がフッ素化合物の合成技術に関する研究データを漏洩した容疑で警視庁公安部に逮捕された。
近年、先端技術の機密情報が海外に流出するケースが相次ぐ中で、セキュリティ・クリアランスへの関心が高まっている。

 

 

 

 

IT

グローバリゼーション

ソーシャル

ビジネスモデル

マーケティング

リーダーシップ

人事

分析手法

情報収集

戦略論

組織

経理・財務

ご相談はこちら